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「おれはミサイル」(追記) [読書]

本屋さんでハヤカワ文庫JA『ゼロ年代SF傑作選』を見かけたので、改めて購入して「おれはミサイル」を再読しました。
主人公は爆撃機、相方は赤外線レーダーホーミングミサイル。
航空用語・軍事用語などが必要最低限の解説とともにばんばん出てくる。
9年前に読んだときは、わからない単語はそのまま雰囲気で読んでいたけど、今回は検索しながら読むことを心掛けまして、下記はその一部です。

エピオルニム、FSC、 CAP任務 / CAP機、INS航法、ヒートシンク、EMPシールド、IRH / 赤外線ホーミング、レーダーホーミング、RWR、BVR、ペイブウェイ、ピーカプー、RECON機、NCTR、ビームマヌーバ、ジンバル、TACAN

これらの単語をディレイなく理解できる人に読んでほしい。そして感想を聞いてみたい。
調べたり考えたりしながら読むと遅延が発生するから、本来のスピード感で読みたいぞ。

前に読んだときの記事もこのブログにあるけど、改めて感想を書こうとすると、どこから手を付けていいのか。
空中給油! おー、これはドローグ式なのね、とか。
音速を遥かに超えた速度で10時間以上、大気の激流を下り続けられるって、元の高度はどのくらい?とか。
爆撃機とミサイルが意識を持って連携したら、機関砲しか撃てない戦闘機が相手をするには厳しいだろう、とか。
描写がないからわからないだけで、敵の戦闘機にも豊かな意識があるのかな、とか。
地上を知らない爆撃機、脚のない全翼機に、ドードー<愚鳥>やエピオルニス<磊鳥>といった、かつて地上で暮らしていた鳥の名前を付けるセンスとか。
個々の場面や細部の描写に感じたことは言えるけど、全体としてどう捉えたらいいのか。

爆撃機とミサイルの死生観の話でもあるし、電子戦や空中戦の話でもあるし、爆撃機の自己認識の話でもある。
爆撃機が自己を構成する要素、翼やプログラムや任務をどう認識しているか、その意識に触れられるのは楽しい。
ノーチラス・フォールの先で、レーダーが未知の固体を捉えた瞬間の描写に息が詰まる。
ドードー<愚鳥>はあのときグランドクラッターという名の天国を垣間見たのか。

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