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これから学芸員をめざす人のために [読書]

現役の公立博物館長さんによる、学芸員の仕事内容の紹介本。面白かった。
学芸員の有資格者は毎年1万人程度生まれ続ける一方で、学芸員として働いている人は全国約8,400人。この狭き門のくぐり方から実務の具体的な例、仕事をしていく上で意識すべきポイントとそれがなぜ必要かという理由までを教えてくれる。仕事の内容紹介は具体的でとっつきやすく、学芸員になりたい学生だけでなく、美術館や博物館に興味のある人も読んでて楽しいだろうと思う。
語り口はネタを織り交ぜて砕けているけど、あちこちに気を遣ってる?のも感じる。
文化財への敬意、文化財を取り扱うとはどういうことか、という信念も伝わる。
学芸員は調査研究が生活の一部で、息をするのと同じように勉強を続ける研究職。さらに魅力的な展示を企画運営できる有能な学芸員は人間的な魅力があって信頼関係の構築ができて当たり前なんだな。
アポの取り方、相手方への訪問の仕方、講演会の準備、文化財の扱い方、人脈の作り方……
具体的な仕事のエピソードの一つ一つに社会人としての仕事力を感じる。
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