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『青の数学』 [読書]

王城夕紀さんの三作目。
数学に没頭する主人公を中心にした数学ものでもあり、高校生の青春群像でもある。

一作目の『天盆』の感想にも書いたけど、「獅子の仔が育っていくのを見るのは楽しい」。
数学に無心に、一心に、没頭する主人公が、
数学を通じて成長していく様子を見られるのが面白い。

数学合宿に参加する高校生たちが、数学に対してそれぞれに
色々な思いを抱きながら色々な角度で関わっているのが面白い。

わたし自身は、数学がとても苦手で、数式の中に記号が増えてくると
思考回路に自動でシャッターが下りる(防火扉のように)くらい苦手だけど、
わからないなりに数学用語の雰囲気を味わうのが楽しかった。
たぶん根っからの文系の人にも読めるように、
数学的な専門分野の話はあまり必要以上に掘り下げないようにしてると思う。

サイモン・シンの『フェルマーの最終定理』とか『暗号解読』とかを読んでおくと
聞いたことがある単語がちょっと出てきて嬉しいかもしれない。
あ、どっちも新潮文庫じゃん。(『青の数学』も新潮文庫。)

続きは、今年10月下旬に発売予定です。楽しみ。
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