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『泣き虫弱虫諸葛孔明 第参部』 [読書]

『泣き虫弱虫諸葛孔明 第壱部』を読んだときから、頭の中には
ファーザーの歴史的名言「うっかり歴史に名を残すと恐ろしいにゃー」が
ぐるぐるしていたのだが、この第参部でまさかの引用。
日本における三国志の流行・流通を語る資料として
『神聖モテモテ王国』の該当部分が掲載されていた。
孔明と周瑜の愛を軸に歴史が展開していく。

『神聖モテモテ王国』の画像を掲載するような、そんな歴史小説があるか。
わたしならこれだけでAmazonのレビューに☆5つをつけるね。
参りました。
発酵した女子大生による非営利非公式の創作活動が、三国志を巡るムーブメントの
一つとして冷静に取り上げられている点にも好感が持てました。
しかし、公平を期すために、武将を萌え萌えな女の子化したゲームとかのことも
書くべきだと思う。

第参部の内容は赤壁の戦いから周瑜の死まで。赤壁ですよ赤壁、レッドクリフ!
物語の展開は意外に王道。
この巻の孔明は、第壱部や第弐部の頃よりも行動や発言がまともな気がした。
世の中に浸透しているイメージから、さほど逸脱していないように思う。
それとも、『三国志演義』の赤壁の戦いの孔明がそもそも現実離れしているのか。

劉備の謎の能力、テンプテーションは未だ健在。
張飛はたくさん戦えて楽しそう。
その分、この世界では稀有な常識人である周瑜がとても気の毒なことになっていた。
やくざな価値観の呉に生きて、周瑜は組のためにまっとうに戦おうとするのに、
周囲がそれを邪魔して、おそらく天もそれを邪魔して、その最後に同情を禁じ得ない。
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